「特権は人の精神を腐敗させる最悪の毒だ。彼ら大貴族は、何十世代にもわたって、それに浸りきっている。自分を正当化し、他人を責めることは、彼らの本能になっているのだ。」(第2巻・79頁)

 ラインハルトとの戦いに臨むブラウンシュヴァイク公に、貴族連合軍の総司令官となるよう要請を受けたメルカッツ。その説得、というより脅迫を受けて承諾した後、シュナイダーとの会話の中で。何者にも動かされない精神を持つ者など、この世に存在しない。

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